2015/10/24

イギリス2日目(10/24)

日本でもおなじみの矮性台木M系台木のふるさとイーストモーリング研究所にやってきました。

広大な土地に様々な種類の果物が植わっています。

世界中の企業との共同研究を通じて

新たな歴史を作るべく、必死で頑張っている

姿が伝わってきました。



結果を出せないものは去る。

厳しい研究者の切磋琢磨の姿を見せていただき

大変刺激になりました。

西洋ナシの育種園は

紅葉で真っ赤。

なんだか、研究者たちの情熱を見た気がしました。

私には何ができるのか?


さて、英国園芸協会のウィズリーガーデンは

打って変わって

ゆっくりとした時間が流れるイギリスの秋。

老夫婦や子供たちが

それぞれの時間を過ごす姿に

贅沢な時間の使い方を感じました。

しかし、私にはあまり時間がない・・・

こんなに広いとは思わず

しかも果樹園は一番奥。

足がつりそうです・・・

ブラムリー200年を記念して

植樹された原木から採取した穂木で

作った若木がありました!

一足早く面会です。


こちらではオーナメンタルと呼ばれる

ナシやリンゴの野生種たちの

コレクションも広大な土地に

自然な形で植えられていて

紅葉と果実の様々な色で

大変美しいです。

イングリッシュガーデンではないけれど

人間が作るのだけれど

自然な感じなガーデンが

こういった野生種でもできるのだと

感心しました。

リンゴの果樹園は

イーティングアップルと

クッキングアップルのゾーンに分かれています。

どちらも充実している

イギリスだからこそできる

コレクション。

サイダーアップルも別のところに

植えられていました。


商業果樹園では

見られなくなってしまった

古い時代のイギリスの

果樹園の雰囲気が

「ガーデン」として

しっかり残されています。

多様な価値観のその保存のしかたが

リンゴが「文化」として生活の中に

息づいているからこそできるのであるのだろと

日本との違いを感じました。

盆栽のような日本の果樹園と

マスとして作物的なイギリスの果樹園の違いも

個に重点を置くかマスに重点を置くか

その視点の違いが

見せ方にも表れているような気がしました。

まだ見ていませんが

ブラムリーの原木のような「個」としての評価のしかたは

果樹にとってはその中に「神」としての「個」

を見る、日本的な感覚に

通づるものがあるのかもしれません。

最後の写真は

日本ナシの「菊水」です。

こんなにきれいに紅葉して・・・!

青森リンゴの始祖、菊池楯衛の長男で

ナシの神様、菊池秋雄が育種して

自分の名前の「菊」をつけた品種です。

菊池秋雄は鳥取大の初代園芸学教授です。

青森と鳥取とイギリスが

リンゴとナシが

なんだかこんなところで融合していて

うれしくなりました!

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